プロ野球のシーズンは、まずペナントレースから始まります。セ・リーグとパ・リーグの2つのリーグに分かれ、それぞれ6チームずつが年間143試合を戦い、リーグの優勝を目指します。
長いシーズンを通して安定した成績を残すことが求められるため、選手のコンディション管理やチームの戦略が非常に重要になります。
ペナントレースでは、開幕から夏場にかけて各チームが戦力を見極めながら戦い、シーズン終盤には優勝争いやAクラス(上位3チーム)入りを巡る激しい戦いが繰り広げられます。
特に、交流戦では普段対戦しないリーグのチームと戦うため、チームの調子が大きく左右されることもあります。この時期の戦い方によって、シーズン後半の順位争いが大きく変わることも珍しくありません。
ペナントレースが終わると、次に待っているのがクライマックスシリーズ(CS)です。クライマックスシリーズは、リーグの上位3チームが出場し、日本シリーズ進出をかけて戦う短期決戦です。
これにより、シーズン3位のチームでも日本一を狙うチャンスが残されており、最後まで緊張感のある戦いが続くのが特徴です。
クライマックスシリーズは2つのステージに分かれています。まず、レギュラーシーズン2位と3位のチームがファーストステージを戦い、勝者がファイナルステージに進出します。
ファーストステージは3試合制で、先に2勝したチームが勝ち上がる仕組みです。短期決戦のため、一つのミスが命取りとなる緊張感の高い試合が続きます。
続くファイナルステージでは、リーグ優勝チームが待ち受け、ファーストステージの勝者と戦います。ファイナルステージは6試合制で、先に4勝したチームが日本シリーズ進出を決めます。
リーグ優勝チームにはアドバンテージとして1勝が与えられており、実質的に3勝すれば日本シリーズ進出が決まる形になります。
クライマックスシリーズを勝ち抜いたセ・リーグとパ・リーグの代表チームが対戦し、日本一を決めるのが日本シリーズです。
日本シリーズは7試合制で行われ、先に4勝したチームが年間王者となります。
日本シリーズは、リーグ戦とは異なる独特の雰囲気を持っています。ペナントレースで戦うことのない相手との真剣勝負となるため、試合の展開は予測しにくく、戦術の駆け引きも重要になります。
また、短期決戦ならではの大胆な采配が見られるのも、日本シリーズの魅力のひとつです。
試合は、基本的に両リーグの本拠地で交互に行われます。例えば、最初の2試合はセ・リーグのチームの本拠地、次の3試合はパ・リーグのチームの本拠地、残り2試合は再びセ・リーグのチームの本拠地という形で進行します。
このため、球場の特性や慣れ親しんだ環境の違いが、試合の流れに影響を与えることもあります。