金属バットは主に高校野球や大学野球で使用されるバットで、アルミニウムや合金などの金属素材で作られています。その最大の特徴は、ボールを打った際の反発力の高さです。
金属バットは木製バットに比べてバット自体のしなりが少なく、芯を外したとしてもある程度の飛距離を生み出すことができます。そのため、木製バットと比べてミスヒットになりにくく、打球の速度が速くなる傾向があります。
また、金属バットは耐久性が高く、折れることがほとんどありません。木製バットは芯を外して打つと折れやすいですが、金属バットであれば多少のミスヒットでもバットが壊れる心配はありません。アマチュア野球では経済的な面からも、長持ちする金属バットが広く使用されています。
さらに、金属バットは軽量化されているため、スイングスピードが速くなりやすい特徴があります。これにより、バッターは素早くバットを振ることができ、ボールを捉える確率が高くなります。高校野球などでは、スイングスピードの速さを生かして長打を狙う選手が多く見られます。
一方で、金属バットにはデメリットもあります。ボールを打ったときの衝撃が比較的小さく、打撃の感覚が木製バットとは異なります。そのため、金属バットに慣れすぎてしまうと、木製バットに持ち替えた際に違和感を覚える選手も多くいます。
プロを目指す選手にとっては、金属バット特有の打ちやすさに頼りすぎると、将来的に木製バットへの適応が難しくなる可能性があります。
木製バットはプロ野球や社会人野球で使用されるバットで、主にメープルやホワイトアッシュ、ホワイトオークといった天然木から作られています。木製バットの最大の特徴は、その打感とスイートスポットの狭さにあります。
金属バットと異なり、木製バットはしなりがあり、ボールを芯で捉えなければ十分な飛距離を出すことができません。そのため、ミスヒットをすれば打球は弱くなり、簡単にアウトになってしまいます。
また、木製バットは金属バットよりも重さがあるため、しっかりとしたスイング技術が求められます。
スイングスピードが遅いと打球の勢いも弱くなるため、金属バットを使用していた選手が木製バットに移行する際には、バッティングの見直しが必要になることが多いです。しかし、木製バットで芯を捉えたときの打球は非常に鋭く、打球の伸びが良いことも特徴です。
木製バットのもう一つの特徴は、耐久性が低く折れやすい点です。特に、ボールをバットの先端や根元に当てると簡単に折れてしまうため、選手はより精密なスイングを求められます。これは、プロの選手が高いバッティング技術を持つ理由の一つにもなっています。